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日本の高レベル放射性廃棄物のゆくえを追う

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第十一回災害廃棄物安全評価検討会」資料(議事録)

昨年12月25日に非公開で開催された第十一回災害廃棄物安全評価検討会」資料が環境省HPにアップされている。

(掲載元:環境省 東日本大震災への対応について



災害廃棄物安全評価検討会(第11回)

廃棄物関係ガイドライン【資料5】

第三部 指定廃棄物関係ガイドライン

第五部 放射性物質濃度等測定方法ガイドライン

事故由来放射性物質の測定に用いる測定機器の取り扱いについて【資料6】

廃棄物処理施設における焼却灰等の洗浄等排水の測定調査結果について(中間とりまとめ)【資料10】

災害廃棄物の広域処理の推進について(案)
(東日本大震災により生じた災害廃棄物の広域処理の推進に係るガイドライン)


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【環境省】ロードマップ「中間貯蔵施設等の基本的考え方について」

10月29日付けで「東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染の対処に おいて必要な中間貯蔵施設等の基本的考え方について」のロードマップが発表された。

(図1)仮置場のイメージ(例)
(図2)特定廃棄物及び除染に伴う廃棄物の処理フロー(福島県内)
(図3)特定廃棄物及び除染に伴う廃棄物の処理フロー (福島県以外の各都道府県内)
(図4)中間貯蔵施設のイメージ図
(図5)中間貯蔵施設の整備に係る工程表
(資料1)除染に伴って生じる除去土壌等の試算について
除染等のロードマップのポイント
除染に伴い発生する土壌・廃棄物の処理(福島県内)
各施設の構造(イメージ)


(環境省HPより抜粋)
【参考/抜粋元】環境省 東日本大災害への対応について

非常に興味深い決定内容が多くある。
個人的な見解と印象:

・「仮置場」における“保管”期間が3年ということ。

 ※「仮置場」と言われる所は、本来放射性物質を扱う場所ではないこと、
  また、本来は一瞬たりとも置かれるべき所ではなく、“保管”される所ではないことに
  注意されたい。
  (cf. 「下水汚泥処理に関する取材@福島」

特に保管時8,000Bq/kg超、処分時10万Bq/kg超のものについて
 (cf. この基準は平成 23 年 6 月 19 日に災害廃棄物安全評価検討会がとりまとめた
   「放射性物質により汚染されたおそれのある災害 廃棄物の処理の方針」に基づき、
    関係各位にて決定された。詳細は過去の記事にて紹介:「災害廃棄物に関する指針」

・そもそも「中間貯蔵」って?という疑問。
 放射性廃棄物に関して「中間」というワードは何だかナンセンスなような。

・「指定廃棄物」については、「焼却」とのことだが、
 福島市内で汚泥の取材をして、量の問題もさることながら、
 3.11とは関係なく、下水処理場建設の際、地域住民との間で、燃やしたり、溶かしたり等
 熱を加えること、また保管をすることは禁止するという条件のもと建設に至った経緯もあり、
 簡単に燃やしたり、溶かしたり、スラグ化できるものではないということだったことを考えると、
 どうなるのだろうか。
 (cf. 「下水汚泥処理に関する取材@福島」

・3年の保管等発表されたものの、現に、事故後放射性物質が検出されてから、
 これまで通常汚泥処分を受け入れていた自治体からもストップがかかっていることを考えても、
 保管自体に理解を得られるのは難しそう。
 というか、3年の保管を決めた際、どのような議論が地元とされたのか、されなかったのか、
 この点に関しても、確認の必要がありそうだ。

・“約30年の中間貯蔵の後、福島県外に最終処分”ということだが、これは勿論今回の福島原発事故発生により
 発生した放射性廃棄物の話で、これらは、再処理で発生した高レベル放射性廃棄物の最終処分と合流するのか。
 それとも別途取り扱うのか。

文句があるとかでは全くなく、単なる感想、意見にすぎないことは断りたい。
今後取材により、明らかにしていく。



(11/2 更新)

本件はあくまでも除染に伴い発生する土砂や廃棄物を対象としたもので、下水汚泥は別であり、
今回発表された「仮置き場」の構造や保管期間については、当てはまらないようだ。

【環境省】パブコメ/沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況

環境省が「放射性物質汚染対処特措法に基づく基本方針骨子案」等に対する意見の募集(パブリックコメント)についてについて国民の意見(パブリックコメント)募集中。

明日10/26(水)〆切。

http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14327




10月25日付で
沿岸市町村の災害廃棄物処理の進捗状況がアップされた。

下水汚泥処理に関する取材@福島

福島県庁
                                   (写真:福島県庁)

先日も触れた福島取材の件。

放射性廃棄物の最終処分に関心がある身としては、
「災害廃棄物」の中でも、特に放射性物質により汚染され、基準値を超え、処分できない放射性廃棄物に絞って取材中。ただ、「災害廃棄物」の中の「放射性廃棄物」といっても一括りにはできない。

例えばどういったものなのか、内容について改めてもう少し具体的に紹介したい。


【 取材対象と当該課、自治区 】

① 福島県内の汚泥処理に関して@福島県土木下水道課&福島市下水道管理センター

  ex. 汚泥( 脱水汚泥、溶融スラグ)のセシウム(Cs)濃度別処分の現状など

② 福島第一原発のサイト内で高濃度に汚染された物の処理・処分に関して@JAEA復旧支援部

  ex. 燃料や滞流水の処理、廃ゼオライト等の貯蔵、処理、遠隔操作等、またそれらに係る技術支援など
  (関連)原子力機構、福島第一の廃ゼオライト処理研究に着手 電気新聞

②のサイト内の廃棄物に関して分かっているのは上記のものくらいで、具体的にはまだ分かっていないようだ。ということで、先日取材した①の福島の汚泥、下水処理に関して簡単にまとめたい。




これまで、放射性廃棄物の中でも、高レベル放射性廃棄物最終処分に特化して取り組んできたが、対象物の種類が変わっただけでこれほどまでに異なるものかと、あまりの専門性の相違に戸惑った。そもそも下水処理の仕組みを知らなすぎたこともあり、小学生の社会科見学状態だった。

取材を通し、関係各位にて、伺った事を基にまとめたい。

【 現状、現在の対応等 】

● 通常、脱水汚泥は約8割はセメント化、堆肥化等再利用されるが、
  検出されてからは、基準値以上/以下に関わらず、セメント会社やコンポスト会社が受け入れストップ。

           ⇩

● 県の管理する下水処理区で「一時保管」中。(※通常は不必要な袋詰めをしている)
 (脱水汚泥の)処分地がない状況。
 これまで通常汚泥処分を受け入れていた自治体からもストップがかかっている。

● これまで作業をしてきた民間業者が、放射性物質検出後も、脱水汚泥を袋詰めにする作業を
 行っている。その際、使い捨てできる作業着を着用している。(見た目、防護服に似ているが、
 防護作用はないという。)


【 問題点 】

● そもそも脱水汚泥は、下水処理場に「保管」されるものではない。
● 簡単に燃やしたり、溶かしたり、スラグ化できるものではない。

 ※3.11とは関係なく、下水処理場建設の際、地域住民との間で、
 燃やしたり、溶かしたり等熱を加えること、また保管をすることは禁止するという条件のもと
 建設に至った経緯がある。

 そのため、
 「どれくらいなら保管が可能」ではなく、本来は「一時」も許されないこと。今が異常な状況。
 「燃やして減量化すればいい」等という人もいるが、そうした前提を考えれば、そう簡単にいく話でも、
  現実的でもない。

 ※基本「保管」する所ではないため、本来汚水処理に使用するタンクで空きタンクに入れる等して、
  暫定的に「保管」するなどで対応しているが、それも一杯になってしまった処理場では、
  敷地内にテントを張るなどして、暫定的な「保管」場所を作るなどの対応でなんとかやりくりしている。
 ※しかしこれは、本来(処理場建設時の地域住民との約束に立ち返るならば)許されない行為。

● 悪臭、ハエの発生

● コスト問題
  作業員の人件費、袋詰めにする袋の費用、袋も破れたりしてきているため、頑丈なものにしなければいけない。
  放射性物質検出後、通常のように、処分地に移すことができなくなったため、袋詰めにする作業を
  可能にするために、新たに設置した機械等設備費、テント代等
  →今後、国に請求する形になるというが、非常に厳しい状況。

● 基準値を超えたものは特に、簡単に処理ができない。

 国は、10万ベクレル(Bq)/kgを超えたものに対しては「放射性を遮蔽できる施設で保管」とするも、
 具体的にはどういう施設で、どのような形状で(ドラム缶に入れるのかどうするのか等)保管するのか等の
 具体案に関しては提示していない。

● 国は基準を設定したから、あとは自分たちで解決して、という姿勢で、処分地が決まらないのは、
  説明がわるいのでは?等と、国から言われるが、 そもそも発生元を考えれば、おかしい話。
  地域間のイザコザのように捉えられ、話がすり替えられている。
  自治体で解決できる話ではない。
  また、国は現場を見に来ても、何ら対策を取ろうとせず、その後連絡もないと言う。

● 基準値の説得力・説明責任。基準値に対する住民感情

 地域住民は国からの説明を受けていない。(県が周辺住民への説明会を先月開催している。)
 突然出された基準値に対し、信頼もないため、
 基準値以上/以下、高い/低い等、濃度のレベルの問題ではなく、
 放射性物質を含んでいる事に対する嫌悪感から、これまで最終処分していた産廃処分場の立地自治体は受け入れ拒否。
 これまで受け入れてきたのだからと言って、地域住民の我が儘と捉えるのはおかしいし、当然の心理だと
 県職員も下水処理場関係者も認識している。その上で、今後の対応に関する意見は各々異なる。

 例)県としては、国が設定した基準値は基準値として、設定した人間に来てもらい、
   直接住民に説明してもらう等、基準値に説得力をもたせる努力をし、
   それ以下ならば処分が可能だということで納得してもらいたい。

   下水処理場関係者の一人は、
   「今回の事故を起こし、放射性物質を拡散した東電なり、国が、全て回収する義務があると思う。
   正直な話、第一原発に持っていってほしい。
   拡散したものを一箇所に集めるという基本方針国が強烈に出さないとダメだと思う。
   県内で学校の除染などやっているが、除染するのはいいが、その後、放射性物質は川か下水処理場
   にいくしかない。発想を変えると、下水処理場は拡散されたものをせっかく集めているのだから、
   国の主導で一箇所に集めるんだということを考えるのが当たり前。
   基準をつくって、県内に分散して、処分場に埋めてっていいですよ、なんてやっちゃったら
   福島県の未来はない。」と話す。

● このまま「一時保管」を続け、一杯になったり、通常の処理作業をストップしろというのならば、
  通常の水道関係もストップされる。→日常生活への支障

● 問題はセシウム(Cs)だけではない。
  日々の下水の放射性物質の値を測定を通し、半減期およそ8日と言われているヨウ素の値が
  いっこうに減少していないことを関係者は注視している。
  むしろ、雨も降っていないのに、ヨウ素の値が急に上がる日が記録される等していることから、
  下水処理職員は、まだ原子炉から(意図的にか)放出していると読んでいる。
  =原子炉問題は全然収束などしていないと訴える。

テント縮小データ
                     (急遽、張られたテントと、袋詰めにされた汚泥(右)) 




下水処理場関係者は、廃棄物を前に怒り心頭。

「こういう言うとなんだけど、第一原発付近に国営の処分場を作り、持っていくしかない。
震災前は8割位セメントの材料になっていた。第一原発付近、又は第一原発を廃炉にして
セメント工場を作ればいい。放射性を帯びたセメントを作ってコンクリートプラントを作って、
震災で海岸が津波でやられたから、防護するためのテトラポットを作ればいい。
あとは人間に影響がないように、土で盛って、国営の原発事故公園を作るということをどうして
国は考えないのか。」

メディアに携わる者として何が出来るのか。
伝え方も問われるし、
ただ単純に伝えるだけではニュース屋となんら変わらない。

お話を伺った関係者は言った。
「こういう廃棄物が、こういう状態でありますよと、臭いがひどいですよと、
 ヒステリックに伝えて、はいおしまい。
 そういう報道はされたくない。」

今、報道、フリーランスの意義が問われている気が強くしている。

わざわざ貴重な時間を割き、説明してくれた。

それにこちら側が、報いていかなければいけない。

災害廃棄物に関する指針

現在、かねてより気になっていた福島における放射性物質によって汚染された汚泥等、
いわゆる“災害廃棄物”に関し、取材中。

自身がメインに取り組む高レベル放射性廃棄物とは次元が異なっても、
基準値を超え、処分を簡単にできない放射性廃棄物があるという点では、
それに対する現在の対処と、今後の対応はかなり気になるところ。

(しかし、恥ずかしい話だが、実は最近までほぼ同等のものだと誤解をしていた・・
「高レベル」という表現には気をつけたい。)

関係者が「そちら(福島の対応)に総動員のため、通常業務ができない」と言うほど、
技術者ら各方面、注力されている。
高レベル放射性廃棄物にかかる地層処分研究もそのうちだ。

先月関係各省で公表されている指針が以下の通り。
参考にされたい:

「放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方」
 平成23年6月16日 国交省

「放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方」について(PDF形式:157KB)
別紙:放射性物質が検出された上下水処理等副次産物の当面の取扱いに関する考え方(PDF形式:212KB)
別添1:東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故の影響を受けた廃棄物の処理処分等に関する安全確保の当面の考え方について(PDF形式:115KB)
別添2:脱水汚泥等の保管、仮置き及び輸送に当たって留意すべき事項(PDF形式:166KB)
参考1:脱水汚泥等の処理・処分に関する評価に用いたパラメータについて(PDF形式:158KB)
参考2:日常生活と放射線(PDF形式:195KB)

「福島県内の災害廃棄物の処理の方針」 平成23年6月23日 環境省



これらの指針を作るのはTVで何度も出てきている災害対策本部だが、
その指針作り以前に安全規制支援という立場でサポートしているのがJAEAであり、
実は要とも言っていい。

廃棄物からは少しズレてしまうが、
先日お話を聞かせて頂いたJAEA福島支援本部@東京事務所の担当者は除染作業について、
「専門家しかできない事をやっても仕方がない。参加型が理想。こういう言い方をすると地元の方から叱られるかもしれないが、汚されたとはいえ、地元の方々にも参加して頂き、自分たちでキレイにしていこうという姿勢が大事」と話す。
なかなか厳しい意見だが、実際のところ、そういうことになるのだろう。

福島事故に関わっている機関はあまりにも多く、またそれぞれのフィールドに適したエキスパートたちが、それぞれに動いているため、実際のところ把握するのが難しい。

わたしは、放射性廃棄物という観点から取材をしているが、
「放射性廃棄物」と一括りになど到底できず、物や濃度によっても、作業する人、機関等担当が全く異なってくるため、とても細かく、想像以上にややこしい。

作業内容云々以前に、
どのような事が作業として存在するのか、それぞれどこが担当しているのかを把握しなければいけない。

そして、
それぞれ対象物に対し、どのような作業をしているのか、
今現在はどのような対応を、どのような人々が行っているのか、
本取材を通し、なかなか光が当たらないところで活躍する人たち、その現状をはじめ、
今回の福島事故で発生した“災害廃棄物”と言われる放射性廃棄物には、
それぞれにどういった事が、どのように問題なのかという問題提起、提示、
そして課題に対し、今後どのように対応していくのか、問題解決への策を追う。

批判ばかりじゃ何も生まれない。

具体的な話は、追々。
ひとまず漠然とした感想、 報告まで。




(追)

日本原子力研究開発機構(JAEA)がTwitterを今月7日に始めていたことを
今知ったので、お知らせしておきます。
ご興味あればフォローするのもいいかと。(7/28 21:28)

http://twitter.com/#!/JAEA_japan

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