JOURNAL ASIA

日本の高レベル放射性廃棄物のゆくえを追う

訪中&報告会のお知らせ

DSC_0022_convert_20140404225939.jpg
写真:516部隊跡地(2014年3月撮影)

どれだけの日本人がこの事件を知っているだろう。

1925年、ジュネーブ条約で毒ガス使用禁止が国際的に決まったことを認識しながら、
旧日本軍は、対ソ戦に向け、毒ガス兵器を違法に製造、使用していたが、
敗戦の際、中国国内に遺棄することを命じ、その存在の隠蔽を計った。

そして、そのことを知らずして、現代の中国の人々が、
たまたま発見し、毒ガスだと知らずに、被曝し、
今なお苦しみ続けている。

事件の概要は以下の通り:

2003年8月4日、被害はドラム缶から起こった

2003年8月4日、中国黒龍江省チチハル市内において、団地の地下駐車場建設現場から5つのドラム缶が掘り出され、中から漏れた液体が周辺の土を真っ黒に染めていました。掘り出された時点では、これが何の液体なのかわかるはずもありません。ドラム缶の撤去作業や、真っ黒な土の上で作業は続けられました。その場所で、15人がドラム缶や土から液体を浴びてしまいました。

  さらに、工事現場の従業員が、くず鉄の再利用をする目的で、このドラム缶を近くの廃品回収所に持ち込んだ結果、ドラム缶を解体する作業に参加した10人が液体を浴びてしまいました。
  ドラム缶は、無害化処理のために化学工場へ運ばれましたが、この化学工場でも、1人がドラム缶に近づき、被害にあいました。


(引用元:「チチハル遺棄毒ガス事件の概要」遺棄毒ガス問題ポータルサイト


日本政府は、
97年 世界化学兵器禁止条約に参加、
さらに99年には日中間で、戦時中日本軍が遺棄した毒ガス処理を日本がおこなうことを約束した覚書を結んだ。

にも関わらず、事件は起きた。

遺棄してきたのは自分たち日本軍なわけで、
日本政府は、防ぐことが十二分にできたにも関わらず、
敗戦後、本来可能であった遺棄、捨ててきた毒ガス兵器を取り除く努力を怠ったために、
この現代にも尚、
その毒ガス爆弾や砲弾によって被害に遭っただけでなく、
人生めちゃくちゃにされてしまっている。

「被害」って一言で、とても済むもんじゃない。

発汗、動悸、頻尿など自律神経障害、短期記憶障害、視覚障害などの高次脳機能障害、
陰部のビラン、損傷による性機能障害、
働けない、
稼げない、
「うつる」等、根拠のない誹謗中傷、
家族、親戚、友人疎遠、
引越、離婚、家庭崩壊…

それでも、
日本政府は謝罪はおろか、
司法によって、免責され、
被害者らは、なんら医療保障、生活保障を受けられず、
働けなくなったにも関わらず、自力(自費)での医療費負担及び生活を強いられている。

これがどれだけ非人道的なことか—。

政府、司法、
これらを批判すると同時に、
彼らを知らないだけでなく、
放置し続けるのは、見殺ししているも同然であり、
私たちの罪もとても重いと思う。


先月、
彼らに直接会って、話を聞くために、訪中した。


今まで文字で捉えていた人たちが
急に、実在する人として捉えることができた嬉しさと同時に、
その佇まいに、
彼らが抱え、孤独に向き合ってきた、説明のつかない不条理が現れ、
なんとも言えない、申し訳なさと、無力感に襲われた。

これは戦時中の話ではなく、
現代の話。

なぜ、戦時中の日本軍の悪事によって、
今の中国の人たちが被害を受けなければならないのか。

また、それを、
私たちが認識してないなんて、
酷い話だ…。

“ 過去の人がやったことだから関係ない”と言う人も多くいると思うけれど、
時代をどこで区切れるんだろう…、どうして区切って考えられるんだろう…って思う。

っていうか、
被害者を前に、そんな口叩けないと思う。

これは、人類における人道に関する問題だと思うし、
基本的に、この問題に限らず、どの問題も、時空を超えた人類にかかわることだと思う。

過去の人たちがやったことだから関係ないのではなく、
現に日本のせいで苦しんでいる人たちがいるのなら、
彼らに対し、政府として、然るべき保障をし尽くすのは当然じゃないかと。


しかし、司法ではそうではないらしい。


東京高裁は棄却判決。

事故発生前に、旧日本軍の帰還兵等に対する聴き取り調査を行っていたら、中国国内で遺棄した場所を特定することができたかもしれない。また、証拠によれば、チチハル飛行場や弾薬庫は、関東軍化学部隊(516部隊)も演習等に利用していた施設であるということは容易に判断することができるため、毒ガス兵器も格納されていた可能性ないし蓋然性はあることは、中国政府も認識していたといえる。しかしながら・・・

・戦後すぐに、旧日本軍関係者に聞き取りをしたとしても、協力を得ることは困難
・よって、被害が起こりうる場所を特定するのは困難であり、
 第1現場を含む、軍事関連施設の跡地に毒ガス兵器が遺棄されているという具体的な情報が得られたとは
 いえない。
・中国政府が、可能性のある場所をすべて調査対象にして毒ガス兵器探索を行い、、回収、無害化する、
 あるいは、そのような可能性のある場所の周辺住民に、
 事故防止の為の情報提供を行うなどの方策を執っていなかったため、日本が単独で実施することはできない。
・中国政府が日本政府に求めていたのは、具体的な情報であったと考えなければならない

よって、
・まさにそこで被害が起こることを予見することはできなかったことは、やむを得ない。

といった具合に、
ほとんど想像に基づいた判決が下されていることに、
非常に大きい驚きと、失望感を覚える。


(長くなって、申し訳ない…)


とにかく、
報告会があるので、紹介したい。

話を知らなくても、
これを機に、知るということでも、いいと思う。

私が撮影、編集した映像も
流される予定。




■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

         ☆ 04.09.報告会 ☆

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

2014年4月9日 @文京区民センター 3D会議室

 http://www.cadu-jp.org/notice/bunkyo_city-hall.htm

 都営三田線・大江戸線「春日駅A2出口」徒歩2分
 東京メトロ丸ノ内線「後楽園駅4b出口」徒歩5分
 東京メトロ南北線「後楽園駅6番出口」徒歩5分

参加費:無料

         18:30 開始

❶ 司会 挨拶(大谷 和平さん)

❷ 事務局長からの報告(大谷 猛夫さん)

❸ 資料映像(約13分)

❹ 健康状態についてのお話(看護士・宮城恵里子さん)
     
❺ ツアー参加者の感想

           - 休憩 -

❻ 質疑、意見交換

            終了

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://journalasia.blog22.fc2.com/tb.php/723-95eb6719
該当の記事は見つかりませんでした。